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【 若者の心の中 】

いつでもあなたの声を聴く〜対話からのまちづくり〜

【 若者の心の中 】

青少年プラン

子ども若者の支援に関わり、家庭教育支援として「家族まるごと支援」を意識するようになって約20年近くなる。

たくさんの子ども若者そしてその家族と対話するなかで見えてきたこと。

◉青少年を取り巻く現状と課題

・社会環境の変化と課題には、青少年人口の総人口に占める割合は、24.2%であり、年々減少を続けている。
・総世帯数は、単身世帯や夫婦のみの世帯の増加により増加している反面、18歳未満のいる一般世代数は減少を続け、ひとり親家庭の割合は増加傾向。

👉家庭教育力の低下

核家族の増加により、家族以外の大人と話す機会が少ない子どもは、教育現場や学童などの学校教育関係者のみ。

親自身が「親以外の大人と関わる経験」が乏しい家庭では、子どもに「関わり方を教えることが難しい」のは当然。

これは個人の責任ではなく、社会構造(核家族化・地域の弱体化・多忙化)によって親自身の「コミュニケーションの経験」が不足していることに起因する。

親の孤立は、子どものコミュニケーション力に影響するのではないかと、子育て支援をするなかで感じる。

◉青少年の心のなか

同じ若者支援をする仲間と、今の若者達は、知らない人に話しかけられない傾向があると議論した。

👉若者が「知らない人に話しかけられない」背景として

  1. 安心できる小さなコミュニティの欠如

家庭・学校以外に「自分を出せる第三の場所」がない。

  1. 失敗経験への過度の不安

「正解が分からない」「迷惑をかけたくない」という心理的負荷。

  1. 他者評価の恐怖(SNS時代特有)

リアルよりSNSでのリアクションが基準になり、直接コミュニケーションがハードル。

  1. ロールモデル不足

近所のお兄さん・お姉さん、地域の大人との接点が極端に減少。
→💡良い大人と出逢うきっかけづくりが大切

  1. 多様な家庭の課題(ヤングケアラー・家庭内不和・貧困)

「家庭で安心して相談する経験」が乏しい。


💡青少年支援として「大切なこと」

① 『つながりの場』の提供(ハード+ソフト)
ただ居場所を作ればよいのではなく
「信頼できる大人がいる場」「評価されない場」 が重要。

👉キーワード
・第三の場所(サードプレイス)
・ゆるやかな関係性
・伴走型支援
・相談前相談(気軽な雑談)

問題が起きてから相談をするのではなく、普段から何気ない会話をたくさんでいる対話ベースの関係性づくりが出来る存在が必要

② 『つながる力』を育てる(教育の視点)
若者に「コミュニケーション能力をつけろ」と言うのではなく、経験を通じて『できた』を積み重ねる環境づくり が必要。

👉必要な支援
・小中高での「対話の学び(探究的な学び)」
・マナーより“経験の積み上げ”
・SNS時代に対応した“安心して失敗できる大人の関わり”
・キャリア教育(地域の大人との協働)

コミュニティスクールとして、地域×学校が動き出しているなか、どのように対話の質を上げていくのかが重要ポイント

③ 『見えないサイン』を拾う支援体制の強化
日常生活をおくるなかで、意図せず困難な状況になってしまう子ども若者。困難を抱える若者、親支援、家庭教育支援 としての体制づくりが必要。

市町での弱くなりがちなこと

▶️「学校→地域」「地域→行政」の連結が脆弱

学校が気づいても、市の福祉・教育の相談窓口につながらない。
地域が気づいたサインが、切れ目なく行政に渡らない。

👉必要な支援
・総合相談窓口の明確化
・学校・地域・福祉の“三者接続”
・早期発見・早期対応
・権限ではなく「顔の見える関係」と定例運用

学校側からよくあるのはSSW、心理士がいるとある。主任児童委員との連携、有効な家族支援としての適切な支援情報の連携がキーワード。

💡まとめ(20年弱の子ども若者支援、家族支援をしてきたなかでの根拠に基づき私が考える必要だと思うこと)

① 相談前の相談(プレ相談)
「悩みになる前に話せる場」 が必要
・雑談型支援
・小さな困りごとを拾う地域の大人
・オンライン相談+リアルのハイブリッド
・若者がアクセスしやすい形(SNS/LINE)

② 地域の大人の役割を「支援者」として明文化させる
CS・協働本部・公民館・青少年相談員の役割を整理し、「求める機能」を明らかにする。
・青少年支援の現場で「居場所・見守り・伴走」の三点セットを必須化
・公民館・社会教育施設の「積極的な青少年関与」

③ 学校と福祉の連携を「運用レベル」で義務化に近い形で実装
・定例協議(教育・福祉・子ども家庭)
・情報共有の手順書化
・若者支援ケース会議

④ 若者の「社会参加」を支援の一部として位置付ける
「知らない人に話しかけられない」問題の根本。
・地域行事での役割
・ボランティア
・地域推進員の支援力向上としての研修の強化
・生徒会・部活動を地域社会に接続

⑤ 家庭教育支援と若者支援の連動
家での対話力の向上=社交不安の緩和に直結。
・家庭教育支援チームと学校・地域の連携
・親学習プログラムの若者版(ユース向けライフスキル)
・ヤングケアラー支援を家庭まるごと支援に

#青少年支援
#家庭教育
#家族まるごと支援
#ユースセンター をつくりたい

とちぎの子ども育成憲章

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